値段、単価、価格、金額、代金、さて、何をどう使うといいのでしょうか。

 言葉というものは、世の中で使われているので、同じようなことを表すのに複数の言葉があって、状況によって使い分けたり、言い換えたり、なかなかあいまいなことが多いものです。

なので、問題文に使われている用語がどんな意味で使われているのかを明確にしておかないと、とんでもない取り違えをしてしまうということになりかねません。さらには、問題文の中の用語が自分が普段使っている意味合いと違った意味で使われていたりすると、どんなに注意していたとしても、問題の内容を取り違えてしまうということが起こりうることになります。

そこで、「ひます」の用語を使って、問題の内容を眺めてみることをお勧めします。最も大切なことは、どんな「ひとまとまりの量」があるのかということを明確にすることです。その他の用語を使って説明すると、逆に混乱させてしまいかねないことがあります。

たとえば、簡単な問題「1枚23円の画用紙を3枚買います。代金はいくらですか。」というような場合、「代金は、単価×個数だから・・・」というような説明をすると、「単価」という言葉がわからないというようなことが起こります。それよりは、「ひますの絵」を活用して、「この問題には「ひとまとまりの量」がありますね。それはどれですか。」などと、考えていく方が、よほど優しい問題把握ということになります。「1枚23円」ですから、以下のような「ひますの絵」が出来上がります。


この図を見ながら「代金は、どれですか?」と問えば、「すべての量です。」という話になり、「何算ですか。」問えば、「かけ算です。」ということになるでしょう。「ひます」の乗除関係では、「す」は「ひ」×「ま」ですから、様々な用語を使って公式のようなことを覚える必要性は一切ありません。

言葉というのは便利なのですが、それは理解している人たちにとってそうなのであって、学習している当人にとっては、言葉による説明が理解を邪魔しているということが往々にあります。「ひとまとまの量」の用語とその数量関係に慣れ親しむことによって、その他の用語に振り回されずに、問題内容の本質を把握することができるようになるのです。



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「ひます」の用語について考えてみたいと思います。

割合の「元にする量」は、「ひとまとまりの量」です。